兵庫県尼崎市南武庫之荘1丁目27-1

お問い合わせはこちら

06-6434-1008
バリアフリー、AED設置

尼崎市の内科・循環器科・ペインクリニック

トップページ院長紹介医院紹介交通案内

お問い合わせ

左のQRコードを読み込んでいただくと、携帯サイトがご覧いただけます。

トップページ»  エンレイソウ通信

エンレイソウ通信

  • 件 (全件)
  • 1

第五回 Medical Tribune

Medical Tribune

2013-09-10 16:09:46

第四回 塩分表示の不親切

前回、高血圧治療(予防)の一つの方法として生活習慣の修正が大事であることを説明し、なかでも塩分制限が重要であることをお話ししました。

するとある患者さんから、「塩分を減らすと言われてもスーパーやコンビニで買ってくる食べ物にどれだけ塩分が含まれているのかわからない」という指摘がありました。ご指摘の通りです。スナック菓子・パンなどの袋詰め加工食品だけでなくラップで包装されたパック食品、デパートの量り売りの食品などにもカロリー(熱量・エネルギー)や栄養成分の表示があります。食品を買おうとするときカロリーを見て買い物される方も多いのではないでしょうか。最近話題になったダイエットの成功本にもコンビニやファミレスでカロリー表示を見て食品を選ぶ著者の姿が描写されています。しかし、食品の包まれた袋をいくらひっくり返してもそこには『塩分○グラム』という表示はありません。代わりにあるのは『ナトリウム○グラム(ミリグラム)』という表示です。

これらの食品において『その栄養成分の量や熱量に関する表示は栄養表示基準に定められた表示内容、表示方法に従って行うこと』とされており、管轄は厚生労働省の食品安全部新開発食品保健対策室です。法令に寄れば、栄養成分表示は、熱量(カロリー)、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム、その他の順番に表示されると定められています。すなわち、『塩分○グラム』と表示するようには定められていないのです。

表示を見るときの注意点を二つばかり。一つ目はその表示が「100g当たり」なのか「1食分当たり」なのか「1枚(袋)当たり」なのか、基準となる重量を確認することです。二つ目はナトリウムはそのまま塩分ではありません。その食品に含まれている塩分を知るには、ナトリウム(Na)を食塩(NaCl)に変換するために、ナトリウム(mgあるいはg)×2.54とすることが必要です。

表示をわかりやすいものにするには、食品を製造販売している各会社が表示を変えればいいのではなく、厚生労働省が国民の方を向いた内容に法令を変える必要があります。私たちが買い物をするときにわかりやすい表示をしてもらえるようになるといいですね。

(H20/1記)

2013-09-10 16:00:07

第三回 薬は飲み始めたら一生飲まなくてはいけないから・・・・

私が医者に成り立ての頃は、新しい作用機序でよく下がる血圧の薬が広く使われ始めた頃でした。薬を飲むと血圧がよく下がるのですが、薬の効果が切れるとまた血圧が上がります。日に3回飲む薬ではそれが1日に3回あるわけで、血圧が上がったり下がったりが日に3回繰り返されていたわけです。ところが、最近では体の中で薬が効いている時間が24時間以上ある薬が多く開発され、1日中安定した降圧効果が得られるため、こういった薬が血圧治療の中心になってきています。
しかし、血圧を下げるために薬を飲む必要があると説明するとき、昔も今も患者さんがよく口にするのは「血圧の薬は飲み始めたら死ぬまで飲まなくてはいけないと聞いている・・・」という言葉です。その後に、「飲みたくない・・・」「なるべく飲まない方がいいと言われた」という言葉が続きます。高血圧の患者さんの中には、「血圧が高いときだけ飲んだら良くて、下がったらやめられるのではないか」という期待があります。また、若い患者さんの中には将来にわたって何十年も薬を飲み続けることを受け入れたくない気持ちがあるでしょう。
そのときに理解していただきたいことがいくつかあります。
一つは、何のために薬を飲まなくてはいけないか、飲むことが自分にどんな利益をもたらすか。二つ目はどうして一生薬を飲み続けなければいけない人が多いのか、です。
一つ目の答えの説明が図1にあります。これは「高血圧治療ガイドライン2004」に示されているデータで、九州のある町の住民で血圧を下げる薬を飲んでいない方を集めて、血圧の数値によってグループ分けしたものです。そうしたときに血圧の数値が同じグループに属する方を1000人集めたと換算して、そのうち何人の方が1年間に脳梗塞を発症したかをみたものです。血圧が140/90よりも高いのに下げる治療しなかった場合には脳梗塞をおこしてくる率が統計的に高いことが示されています。これが、『痛くも痒くもないのに、自覚症状もないけれども治療をしなければならない』理由です。

血液分類別にみた脳梗塞発症率
(図1)クリックすると拡大します。

今、私は「治療しなければならない」と書きました。「薬を飲まなければならない」ではありません。その理由は図2をご覧ください。生活習慣を変えることで血圧を下げることがある程度ならばできるのです。たとえば、肥満の方で運動習慣もなく酒・煙草は好きなだけ嗜み塩辛い物が大好きで・・と言う方が高血圧を指摘されたとします。その方が、生活習慣、食事・嗜好品の取り方を工夫すれば、血圧は下がってきますよ、薬を飲まなくてもいいか、あるいは薬の数を減らせますよ、と言う話なのです。

生活習慣の修正に基づく降圧の程度
(図2)クリックすると拡大します。

ですから、高血圧の治療=薬を飲むこと、ではありません。高血圧ガイドラインでは1日の塩分摂取量を6グラムを目標にしています。かたや、日本人の食塩摂取量はその倍近くあるのです(図3)。それを考えると、今より塩分を減らそうと思ったらもう一工夫必要かも知れませんね。

日本人の食塩摂取量(g/日)の年次推移
(図3)クリックすると拡大します。

二つ目の答えは、年齢とともに血圧が上がっていく人が多いからです。図4を見ていただくとおわかりのように、年齢とともに血圧は高くなっていきます。年齢とともに血圧が下がっていくのであれば、将来薬を飲むのをやめたり減らしたりできるでしょうが、なかなかそうも行かない理由がここにあります。もう一つ、このグラフで見ていただきたいことがあります。数十年前に比べると高齢者の平均血圧が下がってきている点です。これは、塩分を減らすほうが健康によいことが広く知られるようになったこと、いい降圧薬がでてきたことの結果ではないでしょうか。

年齢別収縮期血圧の年次推移、男性
(図4)クリックすると拡大します。

先ほどお話ししたように、血圧を下げることの目標は、脳血管障害などの動脈硬化による大病の予防にあります。あくまでも健康な生活を長く保つための方法の一つが薬による治療なのです。
図1~4はいずれも「高血圧治療ガイドライン2004」から引用しました。
(H19/11記)

2013-09-10 15:53:03

第二回 痛くも痒くもないのに・・・・①

検診の結果で、血圧や血糖値、コレステロールや中性脂肪の異常値を指摘された方、あるいは腹囲を測って昨今話題のメタボリック症候群と指摘された方は少なくないと思います。しかしながら逆に、このことに関連してご自分の体調の異常を自覚しておられた方はほとんどおられないのではないでしょうか。
では、なぜ体調に悪いところもないのに、医者へ行くようにとか、体重を落とすようにとか言われ、食事や運動などの生活習慣の改善をするようにとか言われたりするのでしょうか?なぜ痛くも痒くもないのに薬を飲みつづけるように言われたりするのでしょうか?このことを質問すると、意外に多くの方が一瞬返答に詰まられます。

図1は平成16年度の日本人の死亡原因の割合を示したものです。第2位の狭心症や心筋梗塞といった心疾患、第3位の脳梗塞、脳出血などの脳血管疾患を合わせると日本人の死亡原因の1/3を動脈硬化性の疾患が占めていることがおわかりいただけると思います。そして、この動脈硬化の原因をさかのぼっていくと生活習慣病にたどり着きます。
 

平成16年度の日本人の死亡原因の割合
(図1)クリックすると拡大します。
 

高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症と呼ばれていたものは2007年から脂質異常症と呼ばれるようになりました)といった病気が、長年のうちに、しかも知らず知らずのうちに狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの動脈硬化性疾患をおこして来ることがわかっています。すなわち、「痛くも痒くもない」と言っているうちに、自覚症状として表に出てくるときには、命さえ脅かすような病気の姿をして私たちの前にやってくるということなのです。
さらにその手前の段階にあるのが、腹筋よりも内側に脂肪がたまってくる内臓脂肪型の肥満です。最初は夜遅くに食べてそのまま眠ってしまったり、毎晩のように遅くまでお酒を飲んだり、朝食を抜いたり・・・さらに運動不足も重なって・・・というところから始まって、このような生活の繰り返しから徐々に内臓脂肪型肥満になってきます。
すなわち、ちょっとした体型の変化や、たいしたことはない検査値の異常が時間経過とともにやがてありふれた病気である生活習慣病を引き起こし、時には一足飛びに動脈硬化の病気を起こしてしまう、ということなのです。図2はちょっと怖いデータですが、厚生労働省のホームページにも掲載されているものです。専門家の間でもいろいろと意見はあるようですが、2008年からの「生活習慣病予防のための特定健診・特定保健指導」の導入のきっかけの一つになったデータです。不幸にして実際に今言ったような経過をたどり、大きな病気に行き着いてしまった方の健康診断時における経過を示したものです。
このように最初は軽い一連の異常が、やがて逆戻りのできない病気を起こしてしまう前にストップをかけることが大事なのではないでしょうか。これが、自覚症状のない時期から自分の体のケアをしましょう、と言うことの理由です。

脳・心臓疾患に至る経緯
(図2)クリックすると拡大します。
 

今のストレス社会において生活、仕事をされている方であれば、「自分の好きでそんな不健康な生活をしているわけではない!!早く家に帰って夕食も早い時間に食べたいし、時間があれば運動だってしたい!!」という声が聞こえてきます。その通りだと思います。だからこそ、できるところから始めていきませんか?生活習慣病が良くない生活習慣の積み重ねで起こってくるのであれば、逆に良い生活習慣で予防もできるはずです。毎日の生活のリズム、三度三度の食事のなかで何に気をつければいいのか、小さな注意点やちょっとしたコツを知っておくことが必要なのではないでしょうか。
(H19/8記)

2013-09-10 15:21:34

第一回 「健康診断の採血方法」

会社勤めの方は定期健康診断のシーズンだと思います。(ホームページにupするタイミングが遅かったでしょうか?)血液検査の結果はいかがでしたか?エンレイソウ通信の第1回目は健康診断の採血を受けるときのお話です。

まず、血液検査の意義を高めるためには、絶食で血液検査を受けていただくことが必要と言うことです。検診では、糖尿病をみるための空腹時血糖や、脂質異常症をみるための総コレステロール・LDL、HDLコレステロール・中性脂肪などの項目の採血をします。

本来は、前日の夕食を取ったあとお酒は飲まないで、次の朝の食事を取らないで採血することが正しい方法なのです。検診結果の横に記入してある正常値(基準値)はそのような状態での数値です。絶食時間は検診によって12時間以上とか10~14時間とか細かくは異なって指示されていることがありますが、基本は食事を取らない状態で採血すると言うことです。

これを守らないと、実際にあった次のお話の様なことが起こってきます。

ある20代のスマートな会社員の男性が健康診断の結果を持って心配そうに受診されました。『昨年までは一回も指摘されたことがなかったのに、今年は中性脂肪が昨年の倍以上の300を超えていて、会社の人事部から医療機関の受診を指示された』と言うのです。お話をお聞きすると、今年は昼ご飯を食べてすぐに採血を受けていました。今年に限って異常値が出た理由を説明しましたが、ご本人が安心のために検査をしてほしいと言われますので、後日改めて絶食で来ていただいて採血をし、正常範囲内であることを確認しました。

会社で健康診断を受ける方の中には、採血があるにもかかわらず会社の健康診断が午後から設定されていたりする方もあろうかと思います。食事を取った状態での採血では、血糖や中性脂肪(総コレステロール)は正確な判断ができません。

ちなみに、自分のことですが、勤務医の時にも採血は午後からでしたし、国民健康保険になった昨年も午後からの検診を受けました。その日だけは、少しお腹がすきますが朝食をとらず昼ご飯も食べない状態で採血を受けるようにしました。異常値が出てから後日もう一度検査し直すには、時間も医療費も無駄になります。検診で血液検査を受けられる場合には、絶食で受けるようにしましょう。

2013-09-10 15:17:26

はじめに 「医療情報のコーナー」

こんにちは。新藤クリニックのホームページにお立ち寄りいただいて有り難うございます。

開業して1年半が過ぎました。この短い間でさえも、医療・健康を取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。それは医学の進歩がもたらした新しい治療や薬が次々に出てくるといった、いい方向への変化だけではありません。むしろ、健康保険制度や医師の偏在など医療や健康の背景因子がどんどん変わってきていて、しかも先行きが不透明で安定感に欠けているような気がしませんか?

こんなにも健康への関心が高まっている時代はかつてなく、巷にはあまりにも多くの医療・健康情報が氾濫しています。なかには真実を装ったバラエティー番組とか、雑多でしかも根拠が希薄な健康情報も多くあります。これは医療情報だけに限った話ではありませんが、日々接している、あふれんばかりの情報の中でどれが信頼するに足る情報か、何を自分の生活のよすがとすればいいのか、混乱しているのではないでしょうか?

日々の診療の中でいろいろとお話しているうちに、是非こんなことを知っておいてほしい、とか、こんな情報には注意してほしいといったことがいくつか出てきました。このページでは、毎日の診療の中でみなさんにお話していることなどをまとめていきたいと思います。

私自身も診療の場で正しいことをお伝えするためには、勉強もし、根拠のあることなのかそうではないことなのかを見極める目を持たなくてはなりません。個人的な見解ではなく、真実と思われることをお伝えするようにしていこうと思っています。

このページのタイトルを「エンレイソウ通信」と名付けました。タイトル写真に使用したオオバナノエンレイソウTrillium camschatcenseはユリ科の植物で、私の母校の校章にも使われています。エンレイソウを漢字で書くと「延齢草」となり、「健康寿命を大切に:健康な体を保って長生きしましょう」という当院のコンセプトにつながります。

みなさんが、ご自分の健康寿命を延ばすように少しでもお役に立てれば幸いです。

2013-09-10 15:16:18

  • 件 (全件)
  • 1